応用情報技術者の資格
■応用情報技術者とは
応用情報技術者とは、需要者(企業経営や社会システム)が直面する課題に対して、情報技術を活用した戦略を立案します。
また、情報システム開発プロジェクトとにおいて、ユーザーの要求を聞いて作成した外部仕様に基づいて、内部設計書、プログラム設計書の作成から、効果的なプログラムの開発、単体テスト、結合テストまでの、一連のプロセスを担当する人でもあります。
実務的な、戦力となって業務をすすめる技術者です。
一般的には、SE、システムエンジニアと呼んでいます。
SEを目指す人は持っていた方が良い資格です。
「基本情報技術者」を取得した後に、この「応用情報技術者」を取得するのが良いですね。
■資格の分類
国家資格です。
■試験の難易度
試験は、少し難しくなります。
合格率は、平均23.6%(2011年秋期)前後です。
以下は、応用情報技術者試験の内容です。
試験の内容は、情報処理技術者試験センターから抜粋しています。
■年齢制限
受験の年齢制限はありません。
■対象者像
高度IT人材となるために必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者
■役割と業務
本戦略立案又はITソリューション・製品・サービスを実現する業務に従事し、独力で次のいずれかの役割を果たす。
- 需要者(企業経営、社会システム)が直面する課題に対して、情報技術を活用した戦略を立案する。
- システムの設計・開発を行い、又は汎用製品の最適組合せ(インテグレーション)によって、信頼性・生産性の高いシステムを構築する。また、その安定的な運用サービスを実現する。
■期待する技術水準
(1)情報技術を活用した戦略立案に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求される。
- 経営戦略・情報戦略の策定に際して、経営者の方針を理解し、経営を取り巻く外部環境を正確に捉え、動向や事例を収集できる。
- 経営戦略・情報戦略の評価に際して、定められたモニタリング指標に基づき、差異分析などを行える。
- 提案活動に際して、提案討議に参加し、提案書の一部を作成できる。
(2)システムの設計・開発・運用に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求される。
- アーキテクチャの設計において、システムに対する要求を整理し適用できる技術の調査が行える。
- 運用管理チーム、オペレーションチーム、サービスデスクチームなどのメンバとして、担当分野におけるサービス提供と安定稼働の確保が行える。
- プロジェクトメンバとして、プロジェクトマネージャ(リーダ)の下でスコープ、予算、工程、品質などの管理ができる。
- 情報システム、ネットワーク、データベース、組込みシステムなどの設計・開発・運用・保守において、上位者の方針を理解し、自ら技術的問題を解決できる。
■試験形式と試験時間
午前 | 午後I |
9:30〜12:00(150分) 多肢選択式(四肢択一) 80 問出題して 80 問解答 |
13:00〜15:00(150分) 記述式 12 問出題して 6 問解答 |
■試験の手続き日程
春期 | 秋期 | |
試験実施日 | 4月第3日曜日 | 10月第3日曜日 |
願書の受付 | 1月中旬から約1か月間 | 7月中旬から約1か月間 |
受験手数料 | 5,100円(税込み) | |
合格発表 | 試験実施の約2か月後 | 試験実施の約2か月後 |
■出題範囲
出題範囲(1・2・3は技術レベル) | |
午前の試験 | ・基礎理論3 ・コンピュータシステム3 ・技術要素3 ・プロジェクトマネジメント3 ・サービスマネジメント3 ・システム戦略3 ・経営戦略3 ・企業と法務3 |
午後の試験 | (1)経営戦略に関すること マーケティング,経営分析,事業戦略・企業戦略,コーポレートファイナンス・事業価値評価,アカウンティング,リーダシップ論 など (2) 情報戦略に関すること ビジネスモデル,製品戦略,組織運営,アウトソーシング政策,情報業界の動向,情報技術の動向,国際標準化の動向 など (3)戦略立案・コンサルティングの技法に関すること ロジカルシンキング,プレゼンテーション技法,バランススコアカード・SWOT 分析 など (4)システムアーキテクチャに関すること 方式設計・機能分割,提案依頼書(RFP),要求分析,信頼性・性能,Web 技術(Web サービス・SOA を含む),主要業種における業務知識,パッケージソフトウェア・オープンソースプログラムの適用,その他の新技術動向 など (5)IT サービスマネジメントに関すること サービスサポート(サービスデスク,インシデント管理,問題管理,構成管理,変更管理,リリース管理),サービスデリバリ(サービスレベル管理,可用性管理,キャパシティ管理,IT サービス財務管理,IT サービス継続性管理),システムの運用管理 など (6)プロジェクトマネジメントに関すること プロジェクト計画・プロジェクト管理(スコープ,工程,品質,予算,人員,調達,リスク,コミュニケーションほか) など (7)ネットワークに関すること ネットワークアーキテクチャ,プロトコル,インターネット・イントラネット・VPN,通信トラフィック,有線・無線通信 など (8)データベースに関すること データモデル,正規化,DBMS,データベース言語(SQL),データベースシステムの運用・保守 など (9)組込みシステム開発に関すること リアルタイムOS・MPU アーキテクチャ,省電力・高信頼設計・メモリ管理,センサ・アクチュエータ,組込みシステムの設計,個別アプリケーション(携帯電話,自動車,家電ほか) など (10)情報システム開発に関すること 外部設計,内部設計,テスト計画・テスト,標準化・部品化,開発環境,オブジェクト指向分析(UML),ソフトウェアライフサイクルプロセス(SLCP),個別アプリケーション(ERP,SCM,CRM ほか) など (11)プログラミングに関すること アルゴリズム,データ構造,プログラム作成技術(プログラム言語,マークアップ言語),Web プログラミング など (12)情報セキュリティに関すること 情報セキュリティポリシ,リスク分析,データベースセキュリティ,ネットワークセキュリティ,アプリケーションセキュリティ,物理的セキュリティ,アクセス管理,暗号・認証,ウイルス対策 など (13)システム監査に関すること IT 統制,情報システムや組込みシステムの企画・開発・運用・保守の監査,情報セキュリティ監査,個人情報保護監査,他の監査(会計監査,業務監査)との連携・調整,システム監査の計画・実施・報告,システム監査関連法規 など |
■受験手続
個人受付と団体受付があります。
- 個人受付は
- 郵便局での受付
- インターネットでの受付
- 団体受付は
- 10人以上
- 書面及び電子媒体での受付
■試験地
全国の主要都市です。
■問い合せ先
問い合わせは次のとおりです。
- 独立行政法人 情報処理推進機構 情報処理技術者センター
- 〒113-8663
東京都文京区本駒込2-28-8 文京グリーンコートセンターオフィス15F - TEL:03-5978-7600
- 音声&FAX情報サービス 03-5978-7609
- URL:http://www.jitec.jp/
14:163001